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ファーマウェイ定例勉強会【平成29年11月】
2017-11-21
今回の勉強会では、アステラス製薬株式会社担当者様に、過活動膀胱(OAB)・便秘型過敏性腸症候群(便秘型IBS)・腰痛症に関してご講演いただきました。
 OABは尿意切迫感を主症状とし、頻尿、夜間頻尿や、切迫性尿失禁を伴うこともあり、この症状の組み合わせで定義され、40歳以上の8人に1人がその症状を有しているとされている。
OAB治療薬の1つであるベタニスは膀胱のβ3アドレナリン受容体に結合して、畜尿期のノルアドレナリンによる膀胱の弛緩作用を増強し、膀胱用量を増大させる。これにより、膀胱は正常な畜尿期の状態に近づき、OABを改善する。
一方、抗コリン薬は膀胱のムスカリン(M)受容体に結合し、アセチルコリンがM受容体に結合するのを阻害する。これによりアセチルコリンによって引き起こされる膀胱平滑筋の異常な収縮が抑制される。
抗コリン薬とベタニスは同等の効果を有するが、ベタニスの方がより副作用が少ないとされている。
 腰痛症に対する治療薬として、内服の非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)が広く使われているが、
数ヶ月以上のNSAIDsの内服は高頻度に消化管障害を誘発する。また、重篤な消化管障害を発症していても、その半数は自覚症状がないとされている。
セレコックスはCOX-2選択的阻害薬であり、その選択性により消化管障害を起こしにくいとされている。
 IBSは、器質的疾患を伴わず、腹痛あるいは腹部不快感とそれに関連する便通異常が慢性もしくは再発性に持続する機能性消化管疾患である。
便秘症状は大きく排便回数の減少(週3回未満)と排便困難に分かれる。排便回数の減少に伴う症状として腹部膨満感、腹痛・腹部不快感が、排便困難症状には、過度のいきみ、残便感といった症状がある。
慢性便秘症は、原因がはっきりしている「器質性便秘」「症候性便秘」及び「薬剤性便秘」と、原因がはっきりしない「便秘型IBS」及び「機能性便秘」に分類される。
リンゲスは、既存の薬剤とは異なった新しい作用機序を示す14個のアミノ酸からなるグアニル酸シクラーゼC(GC-C)受容体作動薬である。腸管の管腔表面のGC-C受容体を活性化させることにより、細胞内のcGMP濃度を増加させ、腸管分泌促進作用、小腸輸送能促進作用、大腸痛覚過敏改善作用を示す。 その特徴として、長期投与でも効果が減弱しないこと、血中へ薬物が移行しないことが挙げられる。
 アステラス製薬株式会社担当者様の講演に引き続き、ファーマウェイグループのOTC担当の役員より、
POPの作成方法についてレクチャーを受けました。
非常に盛りだくさんの内容で、有意義な勉強会となりました。
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